高齢者虐待防止法(高齢者に対する虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律)が平成18年4月に施行され、高齢者虐待についての周知や理解は進みつつありますが、残念ながら高齢者虐待の数は増加しています。認知症の進行や身体機能の低下などにより、介護負担が増え、養護者(介護者)が追い詰められたり、適切な介護の仕方や対応がわからないために不適切な対応となり、結果として虐待へと発展してしまうこともあります。
高齢者虐待は、高齢者が他者からの不適切な扱いにより権利利益を侵害される状態や生命、健康、生活が損なわれるような状態におかれることを言います。虐待をしている本人が虐待をしているという認識がない場合も多く、また、虐待を受けている高齢者の方もかばったり、他者に知られたくないなどの思いがあったりすることから、発見しづらい場合があります。ですので、高齢者に関わる身近な人が虐待を疑わせる「サイン」を見逃さず、いち早く気づき対応することが大切です。「あれ?」と思った段階でご相談いただいて構いません。あなたの勇気ある行動が、困っている高齢者や家族を助ける第一歩になります。
養護者による高齢者虐待に気づいた方は、市町村・地域包括支援センターなどの高齢者虐待対応窓口に相談・通報してください。守秘義務により、誰が連絡・通報したかが周囲に漏れることはありませんので、安心してご相談ください。高齢者が住み慣れた地域で尊厳を守られ、安心して生活をしていくために、高齢者虐待が誰もに起こり得る身近なことととらえ、高齢者虐待が起こらないよう支え合っていきましょう。